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犬の栄養と食事
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Vol.11 ペットフードの添加物
1.
ペットフードおよびその添加物に規制がないと言われる理由として、日本ではペットフードに法的な位置づけが無いことが挙げられます。産業家畜用飼料は、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」(以下飼料安全法と略す)により、「家畜等」の定義が定められ、具体的には政令により対象家畜の種類が定められていますが、犬、猫、その他のペットは対象に含まれていません。従ってペットはいわゆる飼料安全法の対象家畜等にはなっていないので、ペットフードも飼料には包含されていません。飼料添加物は、「飼料の品質の低下の防止その他の農林水産省令で定める用途に供することを目的として飼料に添加、混和、浸潤その他の方法によって用いられる物」とする旨が定められていますが、ペットは飼料安全法の対象外であるからペットフードおよびそのフードに使用する添加物は同法の規制対象外となっています。

簡単に言うと、家畜は人間が食べるものですので、人間の体内に入りますから人間の体に影響があります。その為、家畜が食べる飼料に関しては法律があり、人間の体に害になるようなものは入れないように決まりがあります。しかしペットは人間が食べたりしないので(説明が悪くてすみませんm(__)m)特に人間の体内には影響がありませんから、ペットフードには規制が無いのです。すごく安く販売しているペットフードはコストを下げる為に、効果的ではありますが質の悪い、体に害のある添加物が使用されていると考えて下さい。添加物には体に危険なものがたくさんあります。発がん性のものもあります。危険性の非常に強いものはコストが低いので、そういったものを使う場合もあります。危険性の高い添加物を摂り続けていると病気になります。気を付けて!!

2.
ペットフードに使用する添加物には、栄養バランスを整えるための栄養添加物、フードの品質保持のための添加物、ペットの食欲や見栄えのための添加物などがあります。ペットフードに使用される添加物の中で栄養添加物であるビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類は、ペットフードの形態の如何を問わず利用されています。例えば、猫はβ−カロチンからビタミンAを生合成出来ないので、フード中にビタミンAを必要量含ませる目的で、添加物としてビタミンAが添加されます。他にドライフードに使用される油脂や魚肉利用缶詰の酸化防止の為に酸化防止剤が使用されます。ドライキャットフードには、嗜好増進を目的として酸が利用されることがあります。さらにドライフードには色素、着香料、乳化剤が、畜肉を使用する缶詰には前期のほかに発色剤が使用されることがあります。AAFCOでも、ペットフードに使用されるようになった食品添加物を順次公式印刷物に掲載しています。その他、半湿潤フード(セミモイストやソフトドライフード)には、保存料や防ばい剤、保湿剤、酸味剤などが使用されます。

犬はβ−カロチンが多く含まれるにんじんを食べて体内でビタミンAに変換できますが、猫はβ−カロチンからビタミンAに変換できません。犬はリノール酸からrリノレン酸を作る事が出来ますが、猫は出来ないので、rリノレン酸かアラキドン酸を食事から摂取しなければなりません。猫は必ず食事中にタウリンが必要ですので、タウリンが欠乏すると病気になります。などなど犬、猫は必要な栄養素が違いますので、それぞれ犬用、猫用のフードが研究され開発されています。ペットフードにはそういった必ず必要な栄養を添加しなければ、栄養が欠乏して病気になってしまう場合があります。その他の色をきれいに見せたり、香りを良くしたりという、添加しなくてもいいものもありますね。その辺の添加物は必要ありません。

この間ペットショップへ行ってカラフルなおやつの裏面を見たら、『着色料』『着香料』と書いてありました。『着色料』『着香料』は必要ありません。商品を購入する前に添加物が入っていないかを確認してから買ってあげて下さいね。


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